
株式会社アワーズ
Jun 13, 2025目次
1.目指すべき世界観
「誰もがキラボシの世界」
現代における社会課題の一つに、「比較が起きやすい状況」を捉えています。
生活が便利になる一方で、いろんな情報が錯綜(さくそう)し、溢れ出ている状況の中、
それを全部受け止めることは、今の人間の能力では不可能なことは明確です。
もちろん、ポジティブに考えると無限に可能性がある世界であり、いろんな情報にアクセスすることでたくさんの道があるといった、無限の選択肢が取れる反面、
「比較が起きやすい社会」だとも言い換えられるかと思います。
人間は比較をしてしまいやすい動物だと思うので、比較した際に自分の軸を持てていない状況下では、自己肯定感が下がってしまう、といった社会課題が存在すると私は思っています。
その中で起きているのは、
「自分は社会に貢献できているのか?」
「人とちゃんとつながれているのか?」
「社会の一員として役に立てているのか?」
といった不安や迷いが生まれ、自己肯定感が低くなりやすい状況です。
そして、それが徐々に広がり、増えていく社会の構造になっていると考えています。
また、「自分らしく」といった言葉自体は溢れていますが、「本当の意味での自分らしさ」で生きている人はほとんどいないのではないかと感じます。
このような背景からも、私たちが目指す社会は「だれもがキラボシ」な世界です。
この言葉は、会社でも大事にしていて「一人一人が、自分らしく輝ける」「自分の人生を自分で歩んでいける」そういった世界の実現。
他者と比較することなく、自分の軸を持った人たちが社会に溢れていたら、生き生きとした人が増えると思っています。
2.事業内容
自分が持つ無限の可能性に気づくきっかけの場所
アドベンチャーワールドを運営する株式会社アワーズは、祖父が創業者、父が二代目、そして私が約10年前から三代目として社長を務めております。
私は、会社は単なる人の集まる大きなチームだと思っています。
チームは「何か一人ではできないことを成し遂げるために存在する」ので、一人でできないことをやるためにチームが存在すると思っています。
そして、企業といった「舞台」があるとしたら、経営者である私がやるべきこととしては、私を含む全社員が、チームとして活躍できる舞台を作ることだと思っています。
幸せのためのチャンスを作る。そのような舞台を作ることで、全社員が一人一人が自分らしく、輝く存在になっていく自分の人生を自分で歩んでいくことにつながるといった想いから、
株式会社アワーズが創り出していく、和歌山県白浜町にある「アドベンチャーワールド」といったテーマパーク事業があります。
このテーマパーク事業である、「アドベンチャーワールド」が生み出している価値は「いのちを見つめ、問い続ける。いのちの美しさに気づく場所。」としての価値です。
動物たちを通して、命というものを考える「きっかけ」や、自分のことを考える「きっかけ」になる。そのために私たちは、「三つのキーワード」を中心に「いのちの美しさ」を表現しています。
一つ目は「愛」です。
親子愛であったり、友情であったり、いろいろなものがある中で、
普段気づくことができなかったこと、美しいものだと気づくこともできていなかったりすることはよくあることです。ここを大切にしていただく「愛に気づく場所」です。
二つ目は「つながり」です。
冒頭でも触れた、現代の社会課題として捉えた、「自分は一人で生きているのではないか」「社会に貢献できていないのではないか」と思っている人が
「自分と社会とのつながり」だけではなく、地球上のすべてのいのちの循環など様々な意味が込められています。
三つ目が「可能性」です。
想像がしやすい一つとして、誰もが命が誕生する瞬間はすごく可能性を感じられると思います。このようなことを感じられることは実はたくさんあり、
このような機会を提供することで、未来は無限だということに可能性を見出すことにつながり「自分といった存在が無限に可能性があると気づくきっかけの場所」を目指しています。
この三つのことに、「気づく」もしくは「再確認」できるアドベンチャーワールドでありたい。
そのために、私たちができることを全社員におけるチームで実施しています。
様々なパーク内のアトラクションや、ショーエンターテイメントのみならず、商品・サービスの一つ一つに至るまで、たくさんの気づきや機会をパーク内にたくさん作り、
結果的に、そこに気づいた方が「自分がキラボシ」だと気づき、再確認する。
そして、社会にそのような人が溢れて、「誰もがキラボシになる世界」が実現する。
ということが私たちのミッションへつながるアクションです。
3.事業のエシカルポイント
自分たちが生きていない100年後の世界を見据えて。
未来に生きる人たちのために100年前の私たちは何ができるのか?
といった視点が一番大切にしていることです。
この視点を大切にしながら、生きていくことが大切だと思っています。
100年後を生きる子どもたち、若者たちが、100年前の大人たちは
「何をしていたんだろう」と言われることはすごく嫌だなと思います。
エシカルを考えていく上で、100年後の子どもたちに
「100年前の大人たちは大変だったけど頑張っていてくれたんだな」
と思っていただけるようなアクションをすることが、私はエシカルなアクションだと考えています。
一番大事なこととして、「100年後の未来をちゃんと繋げていくこと」
ここが一番大事なことだと思っています。
4.現在の事業に込めた経緯・想い
本人が気づき成長することこそ「エデュケーション」
アドベンチャーワールドはテーマパークとしてエンターテインメントを提供するために生まれました。
しかし、現在はさらにその可能性を大きく広げ、エンターテインメントと教育(エデュケーション)を融合させたエデュテイメントを推進しています。
エデュケーションは、日本語では「教育」といった訳し方をします。つまり、「教え育てるもの」だと捉えられます。
ですが、「人が成長する、人が育つ」のアプローチの仕方自体が「教え育てる」ではなく、最終的に一番大事なこととして、「本人が気づき、自ら育つ」ことだと思っています。
そのために必要なことが、エデュケーションであるべきだと思っています。
私たちは、そのエデュケーションに対して、
「何か気づきを与える舞台を提供する」であったり、「気づきを与えられる問いかけをする」「本人が気づく、考える、深く考える場所、時間を提供する」ことが、
本来のエデュケーションだと私は思っています。
テーマパーク事業としてエンターテインメントを提供するを超えた、エンターテインメントと教育(エデュケーション)を融合させることは、
私は「人が成長するための機会になりうる」と思い、エデュテイメントなパークを目指しています。
そのエデュテイメントこそが入り口になり、自分で気づき、自分が自分の人生を歩んでいける、その人たちを溢れさせることにつながる。
ここが、目指すべき世界の「誰もがキラボシになる世界」につながります。
5.最後に
自分が大切にしたいことのために、人生の選択をして欲しい
多分、大学や高校の高学年になってくると、「なにかわからないけど、選択を強いられているなと感じる時期」だと思います。
別に選択をしたいと思っていたわけでもないのに、そういった時期になったから考えるみたいな感じです。
でも、私はとてもいいタイミングだと思っています。
自分の選択するということがいかに難しいか、自分の中で軸が明確でない中で、考え続けたところで、すごく苦しむ。
実のところ私も36歳まで本当に自分らしく生きてこなかった人で、すごく苦しかった人生だったので、苦しんでいる人の気持ちがすごくわかるんです。
だからこそ、考えるタイミングがある人はその時に、良い考え方をしてほしい。
「自分は本当に何がしたいんだろう」「本当に自分は何を大切にする人生にしたいんだろう」
「仮に死ぬ瞬間に自分はどんな人生だったら、後悔しないのか」「いい人生だなと思えるかどうか」
多分、若い学生の皆さんは特に健康で、時間が無限にあると皆さん思っていると思います。
どうしても、死ぬことなんて感じにくいと思います。でも、無限ではないです。
自分が大切にしたいことのために、人生の選択をして欲しいです。
是非、いっぱい考えて、いっぱい苦しんでみてください。
そして、苦しんだ時に自分には無限の可能性があって、大切な人が周りにいることだけは忘れないで欲しいなと思っています。
山本 雅史: 株式会社アワーズ 代表取締役社長
1977年大阪府生まれ。大学卒業後は、祖父が創業し、父が社長を勤めている建設会社に入社。
その後、2004年に和歌山県白浜のテーマパーク「アドベンチャーワールド」の運営会社であるアワーズへ入社。2015年、代表取締役社長に就任。
2020年、ダイヤモンド経営者倶楽部表彰審査員特別賞を受賞。社員の幸せを第一にした経営哲学を貫いている。
6.基本情報
会社名:
株式会社アワーズ
所在地:
本社:580-0013
大阪府松原市丹南3丁目2番15号
大阪オフィス:540-0012
大阪市中央区谷町2丁目2番22号 NSビル4階
大阪オフィス:649-2201
和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2399番地
代表者名:
山本雅史
設立年月日:
1977年9月9日(開園年月日 1978年4月22日)
従業員数:
正社員 325名(2024年6月1日現在)
事業内容:
動物園、水族館、遊園地および博物館の経営
飲食店および売店の経営
HP URL:
https://www.ms-aws.com/